2012年10月24日水曜日

12/1 望月ゼミ博覧会 2012 開催のお知らせ


現役の望月ゼミ生から素敵な企画のご招待がありました。
お時間の許す限りご参加ください。

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「望月ゼミ博覧会2012」のご案内
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望月ゼミ博覧会2012を開催いたします。
望月ゼミの現役、大学院、OB、OG一丸となり、楽しい時間
をつくりあげます。
皆様、どうぞお誘い合わせください。

開催日時:2012年12月1日(土)
会  場:多摩大学101教室 
              (101教室は24年間、望月ゼミの拠点となった知の戦いの場です)

時  間:14:00~18:00(予定)

◆ 開催主旨 ◆
 望月ゼミは、多摩大学が平成元年(1989年)に建学されて以来24年間継続している最も伝統のあるゼミです。ゼミを卒業し社会で活躍している方々は、400名を超えています。

 ゼミOBの方々は、ゼミのモットーである「高い志、事業創造力、先進の社会デザイン」を基に、様々な方面で大きな力を発揮しています。それは、ゼミでの厳しい事業構想力やリーダーシップ力、組織力が問われるプロジェクト発注方式やD-1と呼ばれるディベート(闘論)、ワンディエスキースという1日で企画を完成させプレゼンする方式など、新しい脳力開発が不断に行われてきた結果であるのかもしれません。

  望月ゼミを率いてきた望月照彦先生が、この度退任を決意されました。少々早い退任ですが、現役生の私たちは悲しんでいる暇はありません。
 そこで、望月ゼミの伝統を受け継ぎ、次代への力にしていくための「知の博覧会」を企画しました。ゼミOBの諸先輩方に、ゼミでの学びを社会でどう成果に結実させたかをお聞きし、私たち現役生がそれらを未来に向けていかに生かすか、ということが大きなテーマになるでしょう。博覧強記な望月先生の知のスタイルを表現するために、『望月ゼミ博覧会』と名付けました。
 
 この博覧会は、ゼミの終りや望月先生の退任を祝うものではありません。望月ゼミの「知の創造のためのアジール(知の自由領域)」は永遠であることの証として、そして私たち自身の未来へのエネルギーの源泉創造のための博覧会である、と考えたいと思います。
 
 望月ゼミ博覧会実行委員会 一同


◆ タイムテーブル ◆
◇第1ステージ(14:00~14:15)
・開催趣旨説明 / 木下裕史(3年ゼミ長)     
・ご挨拶 / 白倉正子(ゼミOB会会長)    
         
◇第2ステージ(14:20~15:50)
・ presentation 1
『耳をすませば』明日が聞こえてくる / 鴨川美紀
・ presentation 2 
「マイノリティがマジョリティになる社会デザイン」
湯河原での私の小さな活動報告 / 佐藤擁
・ presentation 3 
「いまこそ、多摩大にベンチャー精神を」
大学1年の時から、起業を夢見ていた / 中田将来
   
◇第3ステージ(16:00~17:30)
・ シンポジューム 
『一人ひとりが、知のアジールを持つために』 
            ・・自立互援の思想と行動とは
 総合司会:坂西元(大学院OB)
  3年生:木下裕司 / 篠原勇人
  2年生:鈴木志竜 / 喜田貴人
  4年生:橋本桂介
  アドバイザー:柳生好彦 / 鈴木崇 /
 田貝桂 / 中島慶太 / 松井要 (OB,OG)

◇第4ステージ(17:40~17:55)
・ 総括 『社会デザイン:地球危機と救済の哲学』 
・・・自立互援と<宇宙を構想して、身の丈で生きる>
 望月照彦

◇第5ステージ (17:55~18:00)
・ 閉会の言葉:望月ゼミは永遠なり / 平野智子


望月ゼミ博覧会実行委員会
委員長:木下裕司 / 副委員長:鈴木志竜 / 委員:篠原勇人 / 岡本拓樹 / 大成信一 / 品川遼太

2012年6月19日火曜日

6/23 望月ゼミ同窓会・ホープムーンアカデミー総会 2012を開催いたします!

 PDF版

望月ゼミ同窓会・ホープムーンアカデミー総会2012を開催いたします。皆様ご参加ください。

開催日時:2012年6月23日(土)13:00~18:00
会  場:多摩大学(101教室)
お申込み:E-mail hma.orchestra@gmail.com(担当:遠井)
こちらまでご連絡をお願いいたします。(当日参加も可能です。)
参加費 :無料

※終了後に懇親会を永山駅そばで予定してます。
(予算:4,000円程度。お店:新鮮工房味一:多摩市諏訪2-12
tel: 042-338-2053 平野で予約してます。)
こちらもぜひご参加ください。参加の有無をいただけると幸いです。

<プログラム(予定)>

12:45 ~ 受付開始 
13:00 開始

13:00~ 15:00
【第1部】須賀川プロジェクトプレゼン大会
”福島県須賀川市ルネッサンス”の構想を日本の地域未来モデルとして大胆に描け
・・・破局の縁に立つ須賀川市を救い、希望の未来をデザインする・・・
現役ゼミのプレゼンをご覧頂き、意見交換をしたいと思います。
現役生2チーム、大学院生1チームのプレゼン+望月教授のモデルプレゼンを予定。

15:10~ 15:55
【第2部】HMA総会
・HMA総会、活動報告
・山田剛義先生追悼セレモニー

16:00~ 17:30
【第3部】 Hope Moon Academy Orchestra
・第1楽章~第4楽章の活動報告
レポート : 第1楽章 第2楽章 第3楽章 第4楽章
・the final movement「Dreams Come True !」
Guest Speaker
23期   鈴木 志竜さん
06期   矢崎 かおりさん
15期   鈴木 貴子さん
大学院  福重 広文さん
   中山 典隆さん
※ゲストスピーカーのプロフィールはチラシをご確認ください。

【第4部】
エンディング
17:30~ 18:00
閉会の挨拶、今後のご案内
終了
永山駅付近で懇親会

2012年6月7日木曜日

6/23多摩大学 望月ゼミ 2012年 総会・同窓会のご案内


 初夏の候、ご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、今年も望月ゼミ同窓会開催の運びとなりましたのでご案内申し上げます。
 今年は例年とは少し思考を変えてプログラムを組んでおります。ご多忙なこととは思いますが、ぜひお誘い合わせください。
 まずは書面にて簡単なご案内をいたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。

開催日時 平成24623日(土)13:00-18:00
開催場所 多摩大学101教室(201に変更の可能性あり)

プログラム 
HMA総会 活動報告
・須賀川プロジェクトプレゼン大会
2,3年代表、大学院チーム)モデルプレゼン(望月教授)
Hope Moon Academy Orchestra
 第1楽章〜第4楽章の活動報告、第5楽章「Dreams Come True !」  
 ゲスト:鈴木志竜、矢崎かおり、中田将来、福重広文、中山典隆


・来春へ向けての出版、イベント予定のご案内
・白倉会長より閉会の挨拶

閉会後、懇親会を予定しております。(永山駅付近)ぜひご参加ください。
また今後企画詳細決まり次第、ホームページなどでも告知予定です。どうぞよろしくお願いいたします。


2012年同窓会実行委員長 平野智子  hirano.hanao[あっと]gmail.com

2012年3月19日月曜日

【レポート】Hope Moon Academy Orchestraの第4楽章

望月ゼミOB・OGによる学びの場、HopeMoonAcademy-Orchestraの第4楽章が、3月11日に開催されました。
場所はお馴染み、東京阿佐ヶ谷 ヒメモス。


今回のテーマは「エンターテイメント」、望月先生の前奏曲からオーケストラは始まります。配られたレジュメの1章・2章はそれぞれ、「時代はエンターテイメント…芸人化社会の悲劇」、「エンターティンの本質的な意味とは」。
現在の世の中の多くはエンターテイメント、お店にしても何にしてもです。そんな中、日本人の多くはエンターテイメントの本質を取違えていると警鐘を鳴らします。やれテレビを点けると、お笑い芸人が飛んだり跳ねたりしている。個人的な感想ながら、見ているだけで頭が痛くなると触れ、こうしたお笑いやバラエティはエンターテイメントの本質ではないと述べられました。
望月先生は真のエンターテイナーとしてチャップリンを挙げられました。彼の核心はペーソスであり、笑いは飽くまでもテーマに過ぎない。ペーソスは、哀しみ(「悲」ではない)であり、心の奥底に持つ哀しみに触れることがエンターテイナーの本質だと続けました。また、エンターテイメントの語源とは、
「エンターenter:(内に)入れる(先生は引っ張るとも)」
「テイン tain:留める、保つ(ラテン語のtenere から)」
から成るもので、相手の哀しみに触れ、それを自らの内に抱きとめて癒し、氷解することもまた、エンターテイナーだと述べられました。


望月先生がシアトルを訪れた際、シアトルセンターで出会ったキュレーターとの様々な会話の中、新しいエンターテインメントの視点に出会ったと言います。それは、カルチュアルエンターテインメントという言葉。アトラクションやイベントに依らない、地域社会での文化や持ち色が暖かなもてなしであり、それこそが最高のエンターテインメントだ、という考え方です。

3.11以降、カタカナで書かれるようになってしまったフクシマの世界的イメージはディストピア(⇔ユートピア)だと言います。外国を歩くたびに、「フクシマはどうなの?」と聞かれるそうです。この質問に対する答えとして毎回、「福島の意味を知っているか?」と聞き返すそうです。

―― Happy Island 福島。

失われた福の島を今は取り戻さねばならない、そして何よりも福島の人の心にはその思いがあるのだと、と望月先生は述べられました。

日本独自の文化が世界で評価を得ていることから、日本独自の洗練された文化を「クール・ジャパン」と称し、また国としても掲げています。このクールジャパンの真髄とは何であるのか、それは日本人の持つ民族性だと望月先生は述べます。震災により広く遍く知れ渡った日本の民族性は、強かでとても暖かいものでした。本当はクールジャパンではなく、ホットジャパンと言いたい。そしてそれこそが日本が持ち合わせ、誰もが憧れる最高の文化であると先生は仰いました。

やれ観光だ、イベントだと観光庁が騒ぎたてた所でダメ。日本人としての本心、相手を取り込み癒す強かで暖かい民族性、誰もが日本に憧れる。

現代エンターテイナー論の鍵は、日本人の心に在り、です。


さて、前奏曲からメインのゲストトークへと渡されます。
今回のゲストスピーカーはお二人、坂西元さんと安永和史さん。

坂西さんは、多摩大学大学院の24期生。大学時代はアメリカ中南米縦断探検を行うなどし、その後大学院で望月先生に出会う。現在は未来まちづくりデザイナーとして、地域における次世代教育の仕組みづくりを行なっています。

安永さんは、司会である平野さんと高校の同級生という仲。大学時代は自主制作映画やドキュメンタリーを制作、コンテンストに出品するも箸にも棒にも掛からなかったため、サラリーマンへ。就職直後は九州支店に内示を受け、3年前東京に異動。社会人になっても実家のある中央線は離れられぬまま、三十路へ。因みにバツイチ。

今回坂西さんは、大学院での教え?からレジュメを用意されていました。
まずはじめに「Noと言わない日本」、と書かれています。坂西さんは日本ほど禁止の多い国は他に無いと言います。あちこち何はしちゃだめ、アレはしちゃだめ…。こうした多くの禁止が人間をネガティブにしている、楽しい人生を送るためのルールはYesだと坂西さんは言います。
次に「The Fun Theory 楽しい理論」を紹介しました。これは嫌なことは楽しく、という発想から始まり、例えば駅を歩く人々にエスカレータではなく階段を使わせるにはどうするか。その答えは、階段をピアノにしてしまうことでした。その他にも、ゴミを捨てることを楽しくするにはどうするか?世界一深いゴミ箱にして、捨てる事を不思議な体験に変えてしまうことでした。ゴミを捨てるとヒューゥと落ちていく、面白くなって子ども達はその辺りに落ちているゴミを拾っては捨てる。楽しい!には人間の行動を変えるパワーがあるのだと、坂西さんは主張します。(参考:http://www.thefuntheory.com/)

安永さんは、見方を変えることで価値の変わるものがある、というお話をされました。
例えば、古民家を売りたい。言ってしまえば築年経ったボロ家だが、ちょっとリフォームしてアーティストが住まう家!あなたもいかが?といった風に、売り込む。松戸市をMAD Cityと名づけてユニークなモノがたくさんある街を売り文句にする、などの例も紹介されました。(参考:http://madcity.jp/)

自分が楽しくあることが、人を楽しくさせるというお話にも。
坂西さんがかつて訪れた、米国西海岸ではヒッピーがエリートだったと言います。彼らは何かにしがみつく事なく生き、そんな不安にとらわれない生き方が人生を楽しくする。因みに安永さんが離れられないという、愛してやまない中央線沿いは日本におけるヒッピー発祥の地だとか。話の広がりが止まらないトークセッションは、「ヒッピーでハッピー、幸せになりたい人は中央線に乗ろう!」という所にオチ、お後よろしく幕を閉じました。


その後の歓談は相も変わらぬ盛り上がり、海外経験も豊富なゲストスピーカーのお二方と参加者も入り混じり止まらぬ会話、賑やかながら緩やかなひとときが流れました。

4回に渡り続いたHope Moon Academy-Orchestraは、今回がヒメモスにて開催される最終回で一旦の区切りとなります。

4度の内3回、22期木下がレポートを書いて参りましたがお気づきになられたでしょうか?
各レポート1回目はゲストトークを中心に、2回目は望月先生のお話を中心にまとめ、それぞれもう一方は簡単に収めてきました。全ては書きませんよー、気になる人は来てくださいー、という意地悪な想いを込めて…です。
そもそもレポートの字数があまり多くても読みにくいだろうから、字数との兼ね合いもあって順にそれぞれフォーカスしようと思っていた事も嘘ではありませんが。(因みに3回目は22期品川が担当しましたが、その日は望月先生が欠席されたとのことで、偶然にもゲストトークが中心にまとめられました)
区切りとなる4回目はどちらも均等にまとめましたが、いずれにせよとても全てを書ききれません。今回のレポートもここまでに2800文字程ありますが、3分の1にも過ぎないでしょう。

次回HMA-Orchestraは2012年6月に行われる、HMA総会と併せての開催です。
ちょっと大人で知的な即興曲が、今までにない大きな舞台にて奏でられます。
ということでラストチャンス!と思いぜひ次回の総会でお会い出来ればと思います。

(Writer:Hiroshi Kinoshita)

2012年3月6日火曜日

3/11 Hope Moon Academy Orchestra 第4楽章のご案内

望月ゼミから始まった、どなたでもご参加いただけます。テーマについて考えたり、ゲストの方の人生背景とかを教えていただいたり、トークセッションです。
ご参加いただく皆様にオーケストラの一員となって、即興曲を楽しく、演奏していただければと思います。
特に結果を求めない、「大人の知的な遊び」です。

今回のテーマは
「エンターテイナー」です。

ゲスト:坂西元さん
    安永和史さん
    他、調整中です。
コーディネーター:平野智子
時間:15:00-18:00
場所:阿佐ヶ谷ひねもすのたり内 ヒメモス
http://himemosu.com/
会費:2500円(軽食、ドリンクつき)

過去に開催した様子が、以下のホームページで、ご覧いただけます。
第1楽章開催レポート
http://hma-info.blogspot.com/2011/10/blog-post.html?m=1
第2楽章開催レポート
http://hma-info.blogspot.com/2012/02/hope-moon-academy-orchestra2.html
第3楽章開催レポート
http://hma-info.blogspot.com/2012/02/hope-moon-academy-orchestra3.html

よろしくお願いいたします。
ご不明な点はお気軽にお尋ねください。

hma.orchestra@gmail.com (担当:遠井、平野)

2012年2月2日木曜日

【レポート】Hope Moon Academy Orchestraの第3楽章

「HMAオーケストラ!第三楽章」
記念すべき2012年初のHMAオーケストラが、1月29日3時東京阿佐ヶ谷ヒメモスより開催されました。

さあ、今回のオーケストラで、我らがBOSS、望月先生が手始めにどんな前奏曲を展開していくのだろうか・・・と思ったら今回のオーケストラは望月先生不在とのお知らせが。残念・・・。

気を取り直してゲストスピーカーの演奏に耳を傾けながら、わいわいがやがや楽しく全員でセッションしました!

今回のテーマは「肉食と草食」。ゲストスピーカー3人(小池寿伴太郎さん/土屋有さん/田中茂幸さん)を中心として、十人十色の演奏が展開されました。草食、肉食についてどんなイメージを持っているか、ということからトークが展開されていきました。

「全体的に見て、日本は草食、海外は肉食のイメージがある」とゲストスピーカーの田中さん。日本と海外の集団思想の違いから生まれていて、日本では「出る杭は打たれる」、海外では「出ないと生き残れない」環境から、草食系、肉食系それぞれが生まれやすい環境にあると説きます。

「草食が無理に肉食になる必要はない。自分で本当にやりたいことを見つけたときに、草食になればよい」と土屋さん。肉食系を個人で動く人、草食系を集団の中で動く人として捉え、話を展開されました。肉食と草食の違いは、軸(やりたいことや目的)を持っているかどうかであって、どちらも必要な存在であることを主張されました。
「肉食と草食がいるなら、魚食系も存在するのではないか」と小池さん。釣り糸(やりたいことや目的)を垂らして待つ人も存在するのではないか、という新しい発想を展開されました。

また、ゲストスピーカー以外の参加者からも様々な意見が。
・やりたいことを持っている人が肉食なら、やりたいことを草食に提供して協力してもらう関係というのはすごく理想的ではないか
・加工されると変化する、「大豆」という考え方もあり
・草食と肉食だけでは、勝ち組と負け組を計ることはできない。世界中で、多様に○食系が存在する

などなど。

また、

肉食、草食の両関係についての話が展開されたとき、デザイナーは草食、ディレクターは肉食
                 ↓
望月ゼミに照らし合わせると望月先生は肉食、ゼミ生は草食になる

といった感じで、1つの話題を全員で膨らませて、新しい発想を生み出す、といった演奏の展開が、今回のHMAオーケストラでは目立っていました。

演奏終了後、興奮冷めやらぬまま、おいしいお食事を参加者全員でいただきました。そして最後に記念撮影。
最後に司会進行役の平野さんから一言。「HMAオーケストラは今まででありそうでなかった大人の知的な遊び場。10人いたら10人の考えがあり、それを議論という形ではなく、演奏という形で考えや発想を膨らましていくことのできる場所がHMAオーケストラです!」
まさしく今日のHMAオーケストラを印象づける名言を残し、HMAオーケストラ第三楽章は幕を閉じました。

世代を超えて行われる知の遊び、HMAオーケストラ。現役生の自分にとって、このような機会はなかなか得ることのできない貴重な時間です。新しい考え方、発想を全員で共有し合うことで、自分の視野を広げていけることが、HMAオーケストラの最大の魅力であると思います。
今回は望月先生が来られなくなってしまい、非常に残念でした。一体どんな話を展開される予定だったのでしょうか・・・。

HMAオーケストラもいよいよ折り返し地点となりました。ここで出会う様々な人々、様々な考え、発見を共有できる旅もいよいよ終盤に入ります。次回は3月11日、日本人にとって忘れてはならない日に行われます。ここでは一体どんな演奏が展開されていくのでしょうか・・・。新たな発見、出会いに心踊るばかりです。

(writter:Ryo-ta Shinagawa)

【HMAO第三楽章ゲストプロフィール】
・田中茂幸さん
高校卒業後11年間のカナダ滞在を経て2002年に帰国し、ロジスティクス会社に入社する。
ロジスティクスのプロを目指し、2007年から2009年まで多摩大学大学院で学ぶ。
現在はイギリス系ロジスティクス会社日本代表。

・小池寿伴太郎さん
ゼミ生6名の少数精鋭9期生。プレゼンは一人ずつだったので、チーム対抗プレゼンをする後輩達に嫉妬と憧れを感じます。
33歳、しがない議員秘書稼業。国の為人の為尽くす事が幸せです。(とでも言っておきます)今年は選挙かなぁ?

・土屋有さん(星野ゼミ)
多摩大学10期生。宮崎県出身。在学中にネット広告ベンチャーに参加し、休学中に取締役就任。
上場に合わせて大学を中退。その後、介護支援サービスの子会社設立。
子会社売却後、多摩大大学院に入学。現在は、鎌倉にてウェブ会社に勤務。

【レポート】Hope Moon Academy Orchestraの第2楽章

望月ゼミOB・OGによる学びの場、HopeMoonAcademy-Orchestraの第2楽章が、11月27日に開催されました。
場所は初回と同じく、東京阿佐ヶ谷 ヒメモス。

前奏曲の前に、望月ゼミにとって悲しいお知らせが舞い込みました。
予てより、代々の望月ゼミ生がお世話になり続けた山田剛義先生が11月25日午後に亡くなられました。
現役生にとっても、春学期のD-1でお会いしご講評を頂きました。個人的な話ではありますが、その日D-1を終え教室を歩いていたとき、ふっと顔を上げると目の前には山田先生がおられました。次の瞬間、満面の笑みで差し出された手を、思わず強く両手でしっかりと握り返したのを今でもよく覚えています。この人にまた会いたいと願う気持ちが真になるのには十分すぎる、力強さと魅力をこの一刻は含んでいました。今となっては、最初で最後の邂逅、この願いが叶う日は訪れません。しかし1度きりの一刻だったからこそ、あの手とあの笑顔を忘れることはありません。山田剛義先生の死を悼むばかりです。


さて、今回のテーマは「オタクとカリスマ」、壮大なテーマのもと望月先生による前奏曲が今回も始まります。
まず、「オタクとカリスマ」という2つの言葉は現代社会のあり方を照射した、キーワードであると述べます。
オタクと近しい言葉としてカウチポテトという言葉も存在します。カウチポテトに積極性はなく、オタクは熱を湛えています。この2つは似て非なるものです。
カリスマとヒーローは、これもまた似て非なるものです。
例えば、ヒトラーはカリスマ、スティーブ・ジョブズはヒーローだったかもしれません。
ヒーローは、ヒーローを目指す人々にとって憧れであり、自分を照射する鏡になり得ます。
カリスマは大衆を導く大きな力を持っていますが、時にはその存在が悲劇となることもあります。
今の時代はどちらの存在を求めているでしょうか。カリスマの登場を望む声もあるが、これはカリスマの登場を求めなければならない時代でもあると言えます。
そして、それは1人1人が自分の哲学を追い求められない時代だと語ります。

また、オタクとカリスマという2つの言葉は対極にあるようで、実は同根の物です。
両者は共に、「閉じる」というベクトルの上では同じです。
しかし、オタクは内側に閉ざされ、カリスマは外側に閉ざされていきます。
内に閉ざされたオタクからRubyという言語は生まれ、外に閉ざされたカリスマから人々を先導する力が生まれました。

最後に、現代は情報氾濫の時代、同じ情報に触れることで個が希釈するとも述べられました。
情報氾濫の中、孤独を保つ。天才と病気は紙一重、今こそニーチェの狂気の哲学、狂気が自己を守り、狂気への進化が鍵を握る。

オタクとカリスマは表層的以上に、内層的に見たとき様々な問題をはらんでいる。
と、前奏曲は締められ次のゲストトークへと渡されました。

今回のゲストトーク、スピーカーは4名の方々です。
司会の平野さんから、1人ずつ簡単な自己紹介をとふられます。

1人目は木下祐幸さん、トゥモローランドという会社で服の販売員を経験した後、現在ではメッツライフアリコにてコンサルタントを勤めています。
木下さんは、オタクもカリスマも自称するものではないのでは、と語りぜひ今日のトークを終えて自分がどちらなのかを見て欲しいと述べました。
因みに、前回の開催日に誕生日だったことを発表した木下さん。今回もなんと発表ネタを仕込まれてました。毎回何かしら発表しようとのことですので、気になる方は次回をお楽しみに…。

2人目は田中義直さん。
容器製造メーカーに勤めるる田中さんは「物を売っていく身として、必要なものはストーリーでありカリスマという存在は必要なくなっていくのではないか」、と述べられました。
また、「いい物を作れば売れるという時代ではない」と製造業の視点からカリスマ・オタクについてお話いただきました。

3人目は石川健太さん。
多摩大学3年生で野田ゼミ所属の大学生、コーヒーにハマりカフェを開店したり、海外での登山やバックパック旅行に出かけたり…と、多彩な経験を持つ行動派。
今回は縁あってスピーカーとして参加して頂きました。

4人目は柳生忠勝さん。小豆島でオリーブ栽培・オリーブの化粧品を販売製造しておられます。
オタク・カリスマについては、「カリスマの世間に見せる姿と間近で見る姿は違うのかなと思う。私はカリスマに合ったことがない。」と述べられました。

ゲストトークは今回も、参加者を巻き込みつつ進みます。
カリスマは必要か、必要でないかという話、オタクはMなのか、木下さんの狂気のコンサルタントっぷりが垣間見える一幕もありました。
様々な議論やトークが交された後、最後に望月先生は 「カリスマが必要か不要よりも、カリスマ不在時の社会をどうデザインしていくかが大事」 と仰られました。


早くも2回目にして壮大なテーマと対峙した、HMA-Orchestra 。
2ヶ月前に始まった知の旅路の中、今回新たな参加者の方にもお越しいただきました。
次回は1月29日、HMA-Orchestraの旅はまだまだ続きます。

(Writer:Hiroshi Kinoshita)